「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

父の想い 母の想い 娘の想い 想いが届きますように

昨日は娘と一緒に父に会いに

大学病院へ行ってきました。

病院までは私と娘で交替しながら運転したので

いつもより楽チンでした。

 

父が娘と会うのは久しぶりで

娘は父の痩せた姿に内心は驚いているだろうけど

いつものように振る舞っていました。

 

父は栄養たっぷりの点滴により

口から食べることはできませんが

元気そうに見えました。

父からはいろんな話が出てくるので

娘はそれにニコニコして答えていました。

 

娘がモデルになった大学のパンフレットを

父に見せました。

 

ページをめくりながら

それはそれは嬉しそうに

顔をほころばせて

「すごいねえ。ほんとにすごい。

自慢の孫だ。すごいすごい。」と

言っていました。

 

学科の代表で

娘の文章も載っていて

それを読んだ父は

「卒業するまで生きたかったなあ。」

「もっと教えてあげたいことがあったなあ。」

と涙ぐんでいました。

 

父の涙を見たのは

わたしも娘もはじめてのことで

涙が溢れてきましたが

「まだまだこれからいろいろ教えてやって。」

というのが私の精一杯。

マスクの下に涙が流れていきました。

 

娘はもちろん感じたものがあって

家に帰ってから

こっそり涙を流していました。

 

泣いているところを見てしまうと

お互い涙が止まらなくなりそうなので

今はお互いこっそり。

 

父は孫に会えたことが

本当に嬉しかったようです。

 

 

そして今日は

母が電車やバスを乗り継いで

ひとりで行くと言っていましたが

私の運転で行きました。

 

父に少しでも会いたい。

 

病院に行くまで車のなかでは

父の好きだったビートルズを聞いていきました。

昔、父の部屋には大きなステレオがあって

ビートルズのレコードが並んでいました。

父には

ビートルズのいろんな思い出があるんだろうな。

そんなことも聞いてなかったな。

 

私も大学生のころ好きになって

たまに聴くと

父のことや大きなステレオや

たくさんのレコード盤を思い出します。

 

わたしがビートルズを聴いて病院に着くと

父もラインミュージックで

好きな歌を聴いていました。

ビートルズも。もちろん。

 

母は病室でも明るく父と話します。

私たちの前でも母は元気です。

母は昔からとても厳しい人でした。

強い人なんだと思います。

 

父と母の間には

いろんな思い出があるんだろうな。

 

母は帰り道

「送迎ありがとう。なんか食べて帰ろう。」と

いつものように元気でした。

 

でも本当はとても辛いし悲しいと思うんです。

いくら強い人だと言ってもね。

でもきっと

父のことも周りのことも

明るくしているんだろうな。

 

帰りに母と

懐石料理のランチをいただきました。

出汁がおいしい。

今の疲れた体と

押し潰されそうなココロに

染み渡っていきました。

 

父に食べさせてあげたい。

また一緒にご飯を食べたいよ。


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母もそう思ってる。

想いは一緒だよね。

 

 

家に帰ると娘がパソコンに向かって

課題をしていました。

 

私はたっぷり疲れて

寝てしまいました。

気づくと娘が私の横に寄り添うようにして

何も言わずくっついてきました。

 

そっと目を開けると

娘のつぶった目から涙が流れていました。

 

悲しいよね。

 

すぐに目をつぶって

娘の涙は見なかったことに。

 

今は治療に頑張っている父と共に

頑張ろうと思います。

 

明日は仕事を休んで

母と大学病院へ行きます。

妹とも合流します。

 

そして

あまりうまくいっていない治療の

これからの方針を

家族で聞きます。

 

みんなの想いやあたたかい涙とか

クスリとか

運とか

なんでもいいから

父の悔しさと

私たちの悔しさが

感じなくなるくらいに

いい方向に向かっていってほしいです。

 

奇跡よ。

起きて。

 

私は願うことしかできないけど

父が喜ぶことなら

今はなんでもしたいです。

 

私自身のココロと体も元気でいないと。

それもなかなか難しいことだけど

大きく息をして

エネルギーを蓄えて

進んでいこう。

 

明日がまたやって来るから。