「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

父と母が私の父と母でいてくれること

5月に父の病が見つかり

入院のあとは

訪問看護士さんのお力も借りて

自宅療養をしています。

 

手術をするには遅すぎたことに落胆して

泣いてばかりいた私も今は

生きよう!とする父を応援しています。

 

それでも父の容態はいいわけはなく

食べない父に

母はたくさんのフルーツを買ってきて

「これ食べない?」と

皮を剥いては父のところまで運んでいます。

 

父は大きな点滴で栄養を取っています。

それでもやっぱり

食べないと体力が持たないので

できれば食べて欲しいのです。

 

 

今日も仕事の帰りに実家に寄りました。

痩せた父の顔は

いつもより表情が暗く見えました。

 

父は母に勧められた小さなみかんを

ひとつ食べました。

そして小さなため息をつきました。

 

そのあとでスマホを手に取り

小さな声で「緩和ケア」と言いながら

スマホ検索していました。

父はいろんなことを考えているんだろうな。

 

父は強いな。

 

 

キッチンでは

大きな声で鼻歌を歌いながら

父の食べられそうな物を作る母。

ついでにやってきた娘に

トンカツまで作り始めて。。。、

 

母も強いな。

 

 

私は父のいる部屋と

母のいるキッチンの間の和室で

ゴロンと横になり

目をつぶりました。

こみ上げてくる物を飲み込んで

しばらく何か考えようとしました。

 

なにも思い浮かばず

自分の力のなさを感じていました。

私は強くないのかな。

 

 

強くなくったっていいや。

強くなろうとしなくったっていいや。

 

私は私にできるだけの力で

精一杯

父を励ましていきます。

 

「お父さん。

 強い姿を見せてくれて

 ありがとう。」

 

「お母さん。

 気丈に明るくいてくれて

 ありがとう。」

 

 

私は2人の子どもだからね。

 

 

私、がんばる。

 

がんばれる。

 

 

 

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「カラッと揚げれたよ。

 おいしかったよ。

 ありがとう。」