「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

父のテレビショッピング

父の病がわかってから

1ヶ月半が経過しました。

その間に父はすっかり痩せてしまいました。

毎日欠かさず運動をして

健康にあんなに気を配っていたのに。

いまだに信じられません。

 

一度は退院してきましたが

何も食べられない父は今も入院中です。

 

高カロリーの点滴のおかげでやっと

いつものおしゃべりな父になりました。

 

 

先日のこと。

父が母に言いました。

「家に包丁が4つ届くから」

 

母は「へ?」となったそうです。

入院中に何してんの?という感じで。

 

父は病院でテレビショッピングを見ながら

私たち三姉妹と母に

包丁を購入したんです。

なぜ父がそれを買ったのか

誰も聞きませんが

みんなわかっています。

 

自分の人生が突然終わりを迎えるかもという中で

考えたのは家族のこと。

妻や娘たちに

何か残したいって思ったんだろうな。

 

だからテレビショッピングを見ていたら

4つも頼んじゃったんだろうな。

 

「鶏の皮もトマトもサクサク切れるらしい!」

と父は母にウキウキと言っていたそうです。

 

届いた包丁。

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面会に行くと

「使った?」と聞いてきた父。

 

まだ使っていません。

なんかこの包丁を使うと

父が遠くへ行ってしまいそうで。。。

そんなことないのにね。

 

 

今日は実家に介護ベッドが届きました。

家で点滴の交換ができるように

病院でレクチャーも受けました。

 

父は身辺整理をしているようにも見えます。

それでもまだまだ生きるぞーという気持ちは

しっかり持ってくれています。

 

母曰く

「元気になったらなったで注文が多いわ。」

うん。確かに。

でもそれくらいの方が私は安心するけどな。

一緒に過ごす母はきっと大変だろうな。

 

 

来週には退院して

在宅療養となります。

もちろん訪問看護の支援を受けながら

自分の家で過ごすのです。

 

母は在宅療養にも不安を抱いています。

 

家にいて何かあったら??

注文の多い父の相手をしていけるか??(笑)

などなど。

 

大丈夫だよ。

できることは私なんでもするから。

 

母は私たちの助けにとっても感謝して

とっても頼りにしてくれています。。

 

でも。

子どもの頃はあんなに厳しくて

私の意見なんてちっとも聞いてくれなかった母に

少しだけ言いたい。

もっとわかってほしかった。

私だって不安だった。

もっとわかろうとしてほしかった。

 

なーんてね。

 

それを今思ったところで

どうしようもないもの。。。

 

それに

こんなに私を頼っていると思うと

強いと思っていた母は

実はそんなに強くなくて

母も子育てに不安だったのかもしれないと

思えてきます。

 

 

父の在宅療養は

母だけが負担にならないよう

みんなで協力していきます。

 

 

父にもらった包丁。

おいしいものを作って父に報告したら

きっと父は喜ぶよね。

そうだ。

使おう。

 

父も前向きなのだから。

私も前向きに。

 

涙も流したいときは流すけど

涙より笑顔を見せよう。

 

 

でも。わたし。

無理しちゃいけないからね。

 

 

 

気持ちの整理を

またブログの中でしていくと思います。

よかったらちょっとだけ

聞いてくださいね。