「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

ガン宣告の重さと辛さ でも終わりじゃないこと

ガン宣告を受けた日

もう5年も前のことだけど私はガン宣告を受けました。

頭の中が真っ白になりました。

死ぬかもしれないという重い辛さが全身を覆いました。

 

家に帰りネットで調べました。

娘から話しかけられても上の空になりました。

旦那には検査結果が悪かったから手術になったとだけ言いました。

眠れない夜でした。

 

ガン宣告を旦那にした日

次の日の早朝、目を覚ましてボーッとリビングにいる私に

起きてきた旦那が「どうした?」と聞いてきました。

どうしたのかというと。。。

どうしたのかというと。。。

「私、ガンだった」

そう言って涙がポロポロこぼれて止まらなくなりました。

娘に聞こえないような声で泣きました。

「どうして昨日言わなかったの?」

「言わなかったんじゃなくて言えなかった」

旦那は声が出ないという感じでした。

とても心配しているのに「大丈夫。大丈夫」と言ってくれました。

大丈夫って責任のないような言葉だけどとても落ち着くいい言葉。

私はこの「大丈夫」にその後もたくさん救われてきました。

 

ガン宣告の重さと辛さ

なってみた人にしかわからない辛さとはこのことです。

生きている心地がしないとはこのことです。

生きていればこんなことはたくさんあるんでしょうね。

神様が教えてくれたんでしょうか。

病気にならない人もいるのに。

なんでわたしだけ?わたしだけ。

なんでわたしなの?

わたしは何かしたの?

何か悪いことをしたからガンになったの?

 

わたし死ぬの?

死ななきゃいけないの?

生きたい。

娘とずっと生きたい。

娘の成長がずっと見たい。

家族とずっといさせてください。

ずっととは言わないからもう少しもうちょっと。

 

娘が泣いていると

母であるわたしがいなくなるわけにはいかないとココロを奮い立たせる。

娘が笑っていると

母であるわたしがこの笑顔をいつまでも続けさせてあげたいと切なくなる。

そう思って涙はとめどなく流れていきました。

 

この時のココロの中の事は、思い出すだけで辛くなります。

それくらい重いことでした。

 

ガンになって良かったこと

ありがたいことに手術をしてガンは克服しました。

経過観察中ではあるけれど、もう5年が経ちます。

周りのいろんな人々や出来事に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

ガンになって良かったこともあります。

 

何気ない事を大切にしていきたいということ

今、その時、その瞬間を生きていくことを大切にすること

ささいな毎日に楽しみを見いだせることが幸せだということ

 

ガンじゃなくてもわかっていたことかもしれないし

いつか気づいたことかもしれません。

 

でもその大きさや深みが違います。

そのためいつもそれを感じることができます。

そしてそのことに自分を縛らないことの大切さも学んだような気がします。

 

今を、自分の好きなように、かみしめて生きていく。

。。。今を、自分の好きなように、かみしめて生きていく。。。

 

今は治ったから言えることなんだろうけれど

ガンになった私は、ひとつ大きくなってまた大切なものを得たのです。

そう思いたいだけなのかもしれないけれど。

きっとそうです。きっと、そう。

 

もしできるなら、辛い人の役に立ちたいと思っています。

小さな力でしかならないけど

ううん、力になれないかもしれないけど

「大丈夫」「大丈夫」

きっと治る。

そばでそう言っていたいです。

 

乗り越えて。。。

自分を愛おしくなる。

周りの暖かさが見えてくる。。

新しい道の始まり。

今はきっとそのスタートの準備期間。

 

重い準備期間だけど

私は終わりじゃないと思って生きました。

 

終わりが勝手にやってくるなら

それまでを楽しく生きることにしました。

 

大丈夫。大丈夫。

だいじょうぶ 私。

だいじょうぶ みんな。

大丈夫と唱えているとココロが落ち着きます。

 

今日だって大丈夫な1日の始まりです。

毎日毎日が大丈夫な1日で終わります。

 

どうせ始まるのだから、楽しみを考えて始めよう。

今日を明日を始めよう。

そして大丈夫なステキな1日にしよう。