「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

シューズバッグの持ち手を大切に作る

娘が中学生の春休みのこと

旅行に行きたいと言いました。

 

その頃私は体調が悪く仕事も辞めて

外出もできなくなっていました。

 

連れて行ってあげたいのにどうしようもできない自分に

不甲斐なさと後悔が募りました。

 

ごめんね。病気になってごめんね。

普通のこともしてあげられなくなってごめんね。

こんなことなら

あれもこれも頑張らなくてよかったよね。

ごめんね。

 

 

その時に娘を旅行に連れて行ってくれたのが

私の父と母でした。

孫(私の娘)のことはもちろん

私のこともさぞかし心配していたでしょう。

 

そんな気持ちも押し殺して

2人は明るく旅行の計画を立ててくれました。

 

自分が連れて行ってあげられない寂しさもあったけど

娘を旅行に連れて行ってくれる感謝の気持ちで

いっぱいでした。

 

その時に立ち寄ったアウトレットで

父はゴルフシューズのバッグを購入したそうです。 

私は最近までそれを知りませんでした。

 

先日、父がそのシューズバッグを

私のところに持ってきました。

持ち手がボロボロでかなりくたびれています。

 

このバッグの持ち手を作り直してくれないかという

お願いでした。

 

なんにも知らない私は 

「いいけどーーー。

ずいぶん古そうだし思い切って買い換えたら?」

なんて言ってしまいました。

 

そしたら父は

「これは思い出の品なんだ。大事に使いたいんだ。」と。

 

そしてそのバッグが

あの時の旅行の時に購入したものだと知ったのです。

 

そうだったんだ。知らなくてごめんね。

そして大切な思い出として使ってくれていて

ありがとう。

 

あの時の私は自分のことで精一杯で

たくさんの配慮があったことを感じながらも

暗い闇の中で暮らしていて。

 

本当にたくさんの人たちに助けてもらっていたのです。

 

くたびれたシューズバッグが私に

そのことをまた改めて教えてくれたのです。

 

ありがとう。シューズバッグ。

ボロボロになっても父のそばにいてくれて

私のところにやってきた。

本当にありがとう。

 

私に持ち手を治す機会ができたことにも

感謝の気持ちが湧いてきました。

 

 

かなりしばらくぶりのレザークラフト

ヌメ革を切って菱目打ちで穴をあけ

糸をひと針ひと針手縫いしていきました。

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持ち手をバック本体に取り付けるときは

ちょっと手こずり(>_<)

菱目打ちで穴をあけるのが大変で。。


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でもなんとか出来上がり。

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また父のゴルフに同行してね。

 

 

もう、許されているのかな。

病気になったことも。

 

ごめんね。

そしてありがとう。

 

だからこそ今を大切に生きていこう。