「今」を大事に生きていく

過去は変わらず未来はわからないのだから

母の一人暮らし

今週は雪が降っていて

実家に行けませんでした。

昨日、母からLINEが来ました。

手料理を取りに来る?と。

 

それが母の作戦というわけでもないと思うけど

誘惑された私は実家に行ってきました。

それがなくても

一人暮らしの母のところには

3日に一度は顔を出すようにしています。

 

 

令和3年3月3日。

父が旅立っていってから

母は一人暮らしとなりました。

 

最初は母を心配していましたが

母は気丈でした。

 

その1ヶ月後に私のガンの再発が分かった時も

母は落ち込む姿も見せず

助けになってくれたくらいでした。

 

 

幼い頃の母はとても厳しくて

私たち三姉妹は

母の顔色を伺ってばかりいたと思います。

 

でも母はいつも娘たちのことを案じて

厳しくしてしまったんだと

ずいぶん最近になって

ようやく本当にようやく

わかってきました。

 

 

母は一人暮らしでも

元気に過ごしています。

 

母のモットーは

『娘たちにできるだけ迷惑をかけない』

自分でできることは自分でします。

 

重いものを運んだり

庭の木をノコギリで切ったり(細いけど)

「私たちを呼んで!」と言っても

「なんで?私これくらい平気!」と。

 

父の遺品や祖父の骨董品の整理

家の中のいらないものの処分も

「あー忙しい!」と言いながら

ひとりで進めています。

 

「私、できるだけ家で過ごしたいし

 迷惑もかけたくないから

 元気でおらんなん!」と

毎日散歩をしています。

 

具合が悪くなれば

かかりつけのクリニックで紹介状を書いてもらい

さっさと総合病院を受診します。

 

「ひとりでいける?

 ついていくよ?」と言っても

 

「大丈夫!大丈夫!

 雪も降らないみたいだし

 無理ならタクシー使うし

 病院もひとりで行ける。

 それについてきて風邪でももらったら

 いやでしょ?」と。。。

 

本当に強い人。

 

 

それに

一人暮らしを楽しんでいるようにも見えます。

 

母の好きなことは料理をすることと

それを娘や孫たちに食べさせること。

 

手料理はずっと昔から

家族への母なりの愛の形なんだろうなと

思うようになりました。

 

一人暮らしでもいろんな料理を作るし

たくさん作るので

昨日のようなお呼び出しがかかります。

 

美味しい手料理を

ホイホイと取りに行く私と妹。

タッパーに詰めたご馳走を

嬉しそうに渡してくれます。

 

テレビや新聞で見た料理のレシピをメモに控え

「今度これ作ろうと思っとるがいけど

 美味しそうじゃない?」とか

 

あまり使わない調味料を買ってきて

「これ使って料理してみたくて買ってみた。

 楽しみ〜!」とか

 

たくさん作った料理を並べ

「私って天才じゃない?

 今日の午前中に作った!」とか

とにかく楽しんでいる姿に驚かされます。

 

 

そんな母でも

一人暮らしは寂しい時もあるらしく

「私たまに夜ひとりでおったらさみしーくなって

 そんな時、料理しとるが。

 料理したら気が紛れてねー。」

と言う時があります。

 

自分の好きなことで

寂しさも吹き飛ばしている母を尊敬しています。

 

幼い頃

あんなに怖かったのに

その強さに今はありがたく思っています。

 

元気で明るい母を見ると安心するし

元気をもらえることもあります。

 

「私が娘たちの元気を

 吸い取っとるがかね?笑」

と自分でも言っていました。

 

私より妹より

母の方が元気な気がする。。。笑

 

母が元気でいてくれることに

娘たちは感謝しています。

「お母さんありがとう。」

 

 

歳をとっても

ひとりの時間を楽しんで

自分のことをできるだけ自分でこなす

そんなおばあちゃんになれたらいいなと

母を見て思います。

 

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2022年の春、母と見に行った能登の桜並木。

 

「今年も一緒に桜を見ようね。」

 

私、元気でいなきゃ。